2002年03月01日
カーボンブラックの今年の需要、1.7%減の79万トン弱に
4年ぶりに80万トンの大台割れの見通し
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:カーボンブラック協会

 カーボンブラック協会は28日、カーボンブラックの今年の需要見通しをまとめた。それによると、輸入品や非会員会社分も含めた総需要量は78万8,830トンで、前年の実績を1.7%下回ると見られている。この予想通りに終わると、年間総需要量は4年振りに80万トンの大台を割り込むことになる。ピークの2000年の実績に比べると7.3%の縮小ということになる。
 
 同協会の見通しが比較的厳しい内容のものとなったのは、日本自動車タイヤ協会が新車用タイヤの国内需要と輸出がともに縮小するとの予想をまとめるなど明るい材料が見当たらない点を考慮してのもの。今年の自動車の生産台数は前年比0.3%減の974万5,000台と見られており、それに伴うタイヤの生産量は1.2%減の110万6,010
トン、また、一般ゴムの生産量は3.6%減の30万4,890トンと予想されている。
 同協会では、こうした点からカーボンブラックの今年の需要がわずかながらもマイイナス成長となるのは避けられないと判断したもの。最大の消費分野であるタイヤ用については、1.4%減の57万2,910トンと予想している。また、輸入量は0.1%増の7万9,000トンになると推定している。
 
 需要見通しの内訳は次の通り。かっこ内は前年比。
 [内需]
 ▽タイヤ用 =572,910トン( 98.6%)
 ▽一般ゴム用=150,920トン( 96.5%)
 ▽計    =723,830トン( 98.2%)
 ▽非ゴム用 = 44,100トン( 99.2%)
 ▽内需計  =767,930トン( 98.2%)
 [輸出]   = 20,900トン(100.1%)
 ▽総需要  =788,830トン( 98.2%)