1999年10月01日
11月のPVC輸出価格、日本メーカー各社800ドルへ引き上げ
EDC、VCM価格も上昇、「864」体系に
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 業界筋によると、日本のPVC(塩化ビニル樹脂)各社では11月の中国向け輸出価格をCFR・トン800ドルへ引き上げる意向とされており、上昇が続くPVC価格も、もう一段の上げが行われる公算が強まっている。
 PVCのアジア向け輸出価格は、8月は不需要期から一時500ドル台後半に軟化したが、9月に入って引き合いが回復、原料価格上昇もあって再び上昇に転じ、10月は700ドル前後で取引されている。
 しかし、原油、ナフサ価格も高止まりが続いていることもあり、原料のEDC(二塩化エチレン)、VCM(塩化ビニルモノマー)価格も上げ圧力が強まっており、PVCメーカー各社でも、もう一段の輸出価格引き上げは避けられないとの声が強まっているもの。
 現在のEDC価格は300ドル台前半、VCMは550ドル前後が実勢だが、これらメーカーでは、11月契約分をそれぞれ400ドル、600ドルを打ち出してくることが確実視されている。
 現在は、PVC、VCM、EDC価格の平均値として以前から言われている753(700ドル、500ドル、300ドル)の価格体系となっているものだが、11月には864と一段上昇した価格を各社が目指すことになる。