2002年02月28日
ダイセル化学工業がカンパニー制導入
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:ダイセル化学

 ダイセル化学工業は28日、4月1日付でカンパニー制を導入すると発表した。事業部門ごとに6つのカンパニーを設ける。
 
 同社は、第2次長期計画策定段階からカンパニー制導入を検討してきた。今後は社内の「意識改革」「風土改革」をさらに高める。

カンパニー制では、事業を軸に生産・販売・研究開発の機能を組織的に統合することによって、責任と権限の所在を明確にするとともに.意思決定のスピードを速め、市場の要求により迅速に対応していく。

 また、コーポレート部門は.各部門を「コーポレート機能」(戦略・監査・新事業開発など)を担う部門と「サービス機能」を果たす部門に明確化し、それぞれの役割に合ったスリムな組織体制を構築し、生産性の向上を図る。
 
1.カンパニー制の組織概要

(1)事業カンパニーとして、「セルロースカンパニー」「有機合成品カンパニー」「有機機能品カンパニー」「CPIカンパニー」「特機・MSDカンパニー」「WSPカンパニー」を設置する。

(2)各工場の生産部門は、関係する各事業カンパニーと一体運営する。
 新井工場と大竹工場は、関係の事業力ンパニーが協同で運営する「生産力ンパニー」とする。
 
(3) カンパニーの経営責任者は「カンパニー長」と称する。
 コーポレート組織として「総合企画室」「生産技術室」「業務革新室」「事業支援センター」「知的財産センター」「原料センター」「エンジ ニアリングセンター」「評価・解析センター」「研開企画部」を設置。
 
2.カンパニー制の運営体制
 コーボレートとカンパニーの役割分担をより明確化し、経営判断を迅速化するため、運営体制を次のようこ変更する。
 
(1)事業カンパニー部門の担当役員を廃止する。

(2)社長の諮問機関として、経営陣がコーポレートの重要案件を議論する「経営諮問委員会」を新設する。

(3)各事業カンパニー、グループ企業の状況を把握するための会議体として「グループ、カンパニー長会議」を設置する。
   
3.カンパニー制におけるR&D
 カンパニー制において、よりマーケットに密着したR&Dを行なうために、R&Dの運営を次のとおりとする。
 
(1)既存事業及びその周辺事業に関わるR&Dは、各事業カンパニーのもとにR&D部門を置いてマーケテイング部門と連携した独自のR&D戦略を展開する。

(2)既存事業に属さない新規事業の創出、全社共通の基盤技術の開発については、研閲企画部のもとにR&D部門を置いて企画部門と融合したR&D戦略を展開する。