1999年09月27日
LGダウ、韓国でPC13万トン設備の建設に着手
2001年上半期に第1期6万5,000トンが操業
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 米ダウ・ケミカルは27日、韓国のLG化学との合弁会社LGダウ・ポリカーボネート・リミテッドが麗川石油化学コンビナート内でポリカーボネート(PC)設備の建設に着手した、と発表した。同日付で着工式を行ったもので、2001年上半期には第1期年産6万5,000トン設備の操業が開始するとみられ、最終的には13万トン体制を構築する。
 現在、日本を除くアジア市場におけるPC需要は、年率10%を超える成長を続けており、今回の新設備の完成を機にLGダウでは、日本を除くアジア地域におけるPC市場に参入する。LGダウの盧峪鍋社長は、「今回のプラントが操業を開始すれば、PCの国内供給量が大幅に拡大する。現在、韓国ではPC需要の半分を輸入に依存しており、新プラントの操業開始は重要な意味を持つ」と語った。またダウ・ケミカル・パシフィックのパトリック・ホー社長は、「LGダウの設立と今回のプラント新設は、ダウのアジア太平洋地域における化学産業界のリーダーとしての基盤を強化し、アジア太平洋地域全体で価値ある成長を追及する当社の姿勢を反映したものだ」と語った。
 なお、計画では6万5,000トン系列を2基建設する模様で、2001年上半期には第1期分が稼動することになるとされている。ただし新設備の操業が本格化することにより、LGダウのPC出荷量は年間3億5,000万米ドル、年間平均で1億2,000万米ドル分の輸入品を代替すると見ている。
 韓国の石油化学業界は最近の金融危機の煽りを受けて厳しい局面に立たされてきたが、LGダウは今回の計画が同国の業界に新たな息吹を吹き込むものと期待している。