1999年09月27日
三菱レイヨン、アクリル浴槽成形用樹脂シートの新商品を開発
天然パール調の『ペルラ』、欧米並みの普及を見込む
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:三菱商事、三菱レイヨン

 三菱レイヨンは、アクリル樹脂製浴槽『アクリバス』の普及展開に対応するため、パールのような美しさを主題とした、高級浴槽成形用アクリル樹脂シート『ペルラ』を開発した。先ほど開発した石目調の可飾用透明シートに続く『アクリバス』シリーズの高付加価値商品と位置づけ、三菱商事スペシャリティ化学品本部と共同で2000年より販売する。
 『ペルラ』は同社のMMA高分子技術を駆使し、アクリル樹脂シートにメタリック材を添加した真空成型加工用の浴槽材料で、天然パール調の落ち着いた光沢と高級感溢れる質感を持つ。同社では、ホテルやジム向けなどの商業用途のみならず、家庭用としても今後、住設メーカーや住宅メーカーなど向けに積極的な販売活動を展開する予定。価格については、ベーシックなソリッドタイプ(単色シート)の約20%アップに設定する予定。
 同社は、サニタリーグレードの浴槽成形用アクリル樹脂シートを94年に上市して以来、三菱商事とのタイアップにより、『アクリバス』シリーズの普及活動に注力している。その結果〓質感、〓デザイン性、施工性・加工性、〓耐久性・耐薬品性などの特長により、ここ数年はとくに戸建て用システムバス分野を中心に、年率30%以上の成長を続けている。また、現在は浴槽全体の約10%が既にアクリル製となっているが、今後、高齢者や障害者に対するバリアフリーの考え方が浸透することで、自由な設計が可能でアームレストやノンスリップなどの加工も容易なアクリル製への素材転換が一層加速し、2000年初頭には30~50%と、欧米並みに普及するものと見込んでいる。


http://www.c-nt.co.jp/photo/mrc_perura.jpg target=top>『ペルラ』を使用した浴槽例(写真)拡大版