1999年09月18日 |
旭化成、ワッカーケミーと合弁でシリコーン新会社 |
将来性に着目、スペシャリティ分野強化へ |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:旭化成 |
旭化成工業と独ワッカーケミーの両社は17日、日本でシリコーン製品の製造、販売を行うため、合弁会社を設立することで合意し、同日契約調印したと発表した。合弁会社は社名「旭化成ワッカーシリコーン株式会社」。ワッカーが100%子会社の日本法人ワッカーケミカルズイーストアジア社からシリコーン以外の事業を分離し別会社化したうえで、50%株式を10月1日に旭化成に譲渡し、両社折半出資の会社とする。 ワッカーは、ワッカーファミリーとヘキストの折半出資会社で、シリコーン事業には50年の歴史をもつ世界第3位のシリコーンメーカー。今後需要拡大の見込める日本を含むアジア市場での事業基盤強化に注力してきた。一方、旭化成はすでにシリコーン応用製品事業をもち、スペシャリティケミカル分野強化の一環として、幅広い用途をもつシリコーンの将来性に注目していた。 新会社「旭化成ワッカーシリコーン」は資本金10億5,000万円、両社の折半出資とし、社長にはカルロス・ヴァイゼ氏(ワッカーケミカルズイーストアジア社長)、副社長には石井辰雄氏(旭化成理事)が就任する。従業員は約80人で、本社は東京都新宿区西早稲田2-14-11に設置。営業開始は10月1日。シリコーン製品を茨城県明野工場で製造するほか、ワッカー製品を輸入し、日本およびアジア地区で販売する。当面は国内での事業体制強化を図り、新規市場開拓に注力するが、将来は欧州,米国、アジアで実績のあるワッカーの製品技術力と旭化成の応用技術力開発力を生かし、特徴あるシリコーンメーカーに育てていく方針。合弁会社の売上高は現在の50億円から5年後100億円を目ざす。 |