1999年09月10日
三菱レイヨン、ABS系樹脂を9月21日から20円値上げ
原料、原動費上昇で、安定確保体制確保のため
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:三菱レイヨン

 三菱レイヨンは10日、ABS樹脂、ASA樹脂およびアロイ製品を9月21日出荷分からキロ当たり20円値上げする、と発表した。対象商品はABS樹脂:商品名「ダイヤペットABS」、ASA樹脂:商品名「ダイヤラック」およびアロイ:商品名「ダイヤアロイ」。
 同社ではABS樹脂事業は、原油価格の高騰により、主原料のみならず原動費も上昇が続き、厳しい状況となっているとしている。例えば原料面では、今年1Qに比べると4Qは国産ナフサで5,500円アップの上昇率45%に、AN(アクリロニトリル)が190ドルアップの53%、SM(スチレンモノマー)120ドルアップの32%、ブタジエン170ドルアップの61%と、ABS樹脂でトン当たり151ドルの原料が上昇するものと算出している。さらに原動費でもC重油LowSalferが5,810円アップの34%、C重油HighSalferが5,250円アップで39%、アスファルトが5,250円アップの39%上昇が見込まれている。
 こうした環境の中、ユーザーへの安定供給を継続するためにも価格改定は避けられないとして、今回の値上げに踏み切ったとしている。