1999年09月08日
東ソーと三井物産、インドネシア・スタットマーの株式全面取得
同国初の日系100%化学企業、東ソー60%三井物産40%に
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:東ソー、三井物産

 東ソーと三井物産は8日、インドネシアにおいて現地企業と共同運営しているPVC(塩化ビニル樹脂)の製造販売会社のスタンダード・トーヨー・ポリマー(スタットマー)について、両社が株式を全面取得することになった、と発表した。
 スタットマーは、東ソー30%、三井物産20%、現地パートナーのサリムグループ50%で運営されていたが、日系2社が株式を全面取得する検討を出資会社間で進めてきた。このほど同国政府より正式に認可され、近日中に資本構成を東ソー60%、三井物産40%とすることになったもの。
 インドネシアでは1998年7月に外貨法が改正され、外資100%が認められるようになっていたが、同国の化学企業では同社が初の日系100%企業となる。
 同社は1975年に設立、1977年からPVC年産2万4千トンで生産をスタート、その後4度の増設により、現在は8万6千トン能力となっている。
 インドネシアのPVC需要は、1997年には年間30万トンに達していたが、昨年は経済混乱から大幅に需要が減少、3分の1の年間約10万トンにまで落ち込んでいた。しかし、今年は年間20万トン程度まで需要回復が見込まれており、今後も社会インフラや日用・雑貨品向けなどに成長が期待されている。