1999年09月08日 |
ソーダ業界「ガス拡散電極」研究最終段階へ |
11~14年度計画、近くNEDOから補助金 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:旭化成、旭硝子、ダイソー、東ソー、トクヤマ、三井化学、NEDO |
ソーダ工業会では平成5年度から、画期的な省エネ電解プロセスとして注目されている「ガス拡散電極による食塩電解技術」の開発研究に取り組んできたが、これまでに中規模電解槽レベルでの実験で所定の成果を得た。このため11年度から14年度を最終年度とする実用規模での本格試験を行うことになった。すでに新化学発展協会を通じてNEDOに対し合計10億円の補助金(予算全体の50%)申請を行っており、近く決定の見通しである。 同研究は通産省と工業会などの支援により、東亜合成、鐘淵化学工業、三井化学の3社が主体となって取り組んできた。従来法に比べて40%の省エネ効果が期待できるというプロセスで、これまでの6年間に、実用槽に近い中規模電解槽(高さ120センチ×幅60センチ)を使ってテストを行ってきた。この結果、電解性能、耐久性、運転性などでほぼ目標の試験結果が得られた。 このため11年度からは最終段階である実用化を目ざした開発研究に取り組むことにしたもので研究課題として〓実用化プラント(高さ120センチ×幅240センチ)を使い、電解性能、耐久性などを確認,評価する。〓電極の大量生産技術確立を急ぐ、などがあがっている。 研究主体企業も上記3社のほか新たに旭化成、旭硝子、ダイソー、東ソー、トクヤマの5社が参加し、8社による共同研究体制となる。 一方、通産省も同研究を省エネ対策上重要な技術と位置づけ、積極的に支援していく方針。NEDOを通じて11年度は石油特会・エネ高(エネルギー需要構造高度化対策費)から3億5,100万円の補助金支出を決めたのに続き、12年度も概算要求の中に2億7,100万円を計上、大蔵省と折衝中である。 |