1999年09月06日
昭和電工、4Qエチレン1万トン、プロピレン2万トン輸出を計画
プロピレン台湾向けCFR480ドルで成約
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:昭和電工

 昭和電工は、10月に大分エチレンNo1の定修を実施することもあり供給余力が減少しているものの、アジアにおける誘導品需要の回復から4Q(10~12月)にはエチレン1万トン、プロピレン2万トンの輸出をそれぞれ計画している。
 9月についても、国内が樹脂を中心に引き合いが回復、エチレンが7~8千トン、プロピレン1万2千トンの輸出を長契ベースで行う方針。
 アジアのエチレン価格は現在、FOB台湾が570~590ドル、FOB日本、韓国が510~540ドルまで上昇してきている。とくに誘導品のEG(エチレングリコール)、SM(スチレンモノマー)を中心に中間原料向けの引き合いが好調で、原料ナフサ高もあって、しばらくは強含みの展開が続くと見られている。
 一方、プロピレン価格はFOB台湾480~510ドル、FOB韓国460~480ドルが実勢だが、同社では台湾向けの長契ポリマーグレードをCFR480ドルで成約しており、スポット価格のみならず長契価格も上昇が続いている。
 同社は、大分工場にエチレンNo1年産23万9千トン(スキップ年)、No2年産54万6千トン(同)の合計78万5千トンを持つが、10月から約1ヶ月の予定でNo1系列の定修を実施する。
 また、来年6月にはコスト競争力向上を目的にNo1系列の廃棄を決めており、No2系列を年産60万トンへ増強する方針を決めている。こうしたことから、輸出向け供給余力は減少するものの、長契ベースでの輸出ユーザーに対しては、供給は継続して行うことになるとしている。