1999年09月02日 |
三菱化学、シンガポールのSM引き取り量増大 |
シェルの2期計画から28万トン、合計38万トンに |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:BASF、三菱化学 |
三菱化学は2日、シェルがシンガポールで進めているBASFと合弁の第2期SM(スチレンモノマー)大型プラントから28万トンのSMを引き取ることで合意し、シェルと引取権契約を締結した、と発表した。 同社はシェルと合弁でセラヤ・ケミカルズを設立、現在10万トンのSMをセラヤから引き取っているが、今回の調印で引き取り量は一挙に38万トンに増えたことになり、アジア市場における位置づけがさらに強固になったとしている。 セラヤ・ケミカルズは現在シンガポール・セラヤ島にSM年産31万5千トン、PO(プロピレンオキサイド)同14万トンの併産プラントをもち、三菱化学は出資見合いで10万トンのSMと4万トン強のPOを引き取っている。 しかしシェルは第2期計画として、新たにBASFとの合弁により2002年下期の完成をめどにSM年産55万トン、PO同25万トンの大型プラントを建設することを決めた。 三菱化学は1・2期合わせたSM38万トン分の建設費相当分を預託し、引き取り権を確保する。2期計画分の原料は三菱化学がシンガポールエクソンなどから調達し、シェルに供給する。 これに伴い三菱化学は1期プラントの運営のあり方についてもシェルとの間で見直しを行い、セラヤ・ケミカルの三菱側所有株式(出資比率30%)をシェルに売却、同時にシェルからはSM引取権を取得した。これに伴いPO取得権はシェルに譲渡し、三菱化学は本年末をめどにPO事業を終了する。 三菱化学は10月に四日市事業所のSMプラント(年産18万トン)を停止する予定だが、今回の決定はマーケットに応じた供給体制を敷き、国内向けは鹿島事業所(年産39万トン)、海外はセラヤ・ケミカルズとし、競争力の強化を図るという基本方針に沿ったものとしている。 |