1999年09月02日 |
中国向け10月PVC輸出価格、700ドルをオファーへ |
原料価格上昇、中国需要期入りで値上げ圧力強まる |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:なし |
塩化ビニル樹脂(PVC)のアジア向け輸出価格は、中国を中心とした秋需の盛り上がりから上昇基調が続いているが、すでに10月分の商談も出始めており、日本の大手メーカーでは中国向けをCFRトン700ドルでオファーする方針だ。 PVCのアジア価格は、8月には季節的な需要減少から560~580ドルと前月に比べて30~40ドル軟化したが、9月に入って反転し、長契物は620~640ドルで取引されている。 とくに中国では、対米向けの輸出加工品が需要期に入ったのをはじめ、建設分野も好調で、価格先高観から強い引き合いが続いている。一方、供給側の日本のPVC各社では、原料のEDC(二塩化エチレン)価格の上昇、9月に入ってのVCM(塩ビモノマー)価格反転によって一段と輸出価格引き上げ圧力を強めているもの。 現在のEDC価格は、290~300ドル、VCMは460~480ドルが実勢。業界筋では、これら原料とのスプレットを考慮するとPVC価格は700ドル水準が適正だとして、交渉を進めていくとしている。 |