1999年08月19日 |
出光石油化学、HDPEが配水管の物性規格「PE100」認証を取得 |
耐久性規格「SCG」も取得、「RCP」は9月に取得予定 |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:旭化成、三井化学 |
出光石油化学は19日、同社の高密度ポリエチレン(HDPE)が上水道用配水管として使用できる物性をもつとするISO規格である「PE100」の認証を取得した、と発表した。また、配水管が傷ついた時の耐久性の目安となる「SCG」の認証も取得し、さらに低温衝撃性を受けた場合の耐久性の目安となる「RCP」についても審査を受け、9月に取得の予定としている。 同認証は、スウェーデンの審査登録機関であるスタズビックポリマー社が発行しているもので、HDPE物性が配水管として50年以上耐え得ることを証明するもの。現在、家庭向けの配水管は鋳鉄管や塩ビ管が主流だが、阪神大震災を契機に耐震性が強く求められるようになってきていおり、欧米でもその優れた物性からHDPE製の配水管が注目されている。今回の認証取得により、同社のHDPEを使用した配水管は、耐震性ニーズへの対応が可能となる。 HDPE配水管の特徴としては、鋳鉄管、塩ビ管と比較して電気溶着(EF)継ぎ手が可能であり、耐震性に優れている。鋳鉄管と比較して柔軟かつ軽量なため、施工が簡単、耐食性があり耐久性に優れている、などの点が挙げられる。 昨年のHDPE配水管の使用量は推定で年間2,000~2,200トン程度と見られているが、今年3月の建設省通達により国道・県道下および浅層埋設が可能となり、需要が一層加速されると予測されている。こうしたことから2000年初頭には20,000トンが、将来的には80,000~100,000トンがHDPE配水管に置き換わると言われている。 日本のポリエチレンメーカーでは、既に三井化学、旭化成など各社も同認証を取得しており、将来の需要拡大に向けて、競争激化が予測されている。 |