1999年08月19日
旭硝子-ウペポ&マジ、簡易インクジェット不染色システムの販売を開始
アパレル業界、学校教育現場向けに、2004年1万5千システム販売目指す
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:旭硝子

 旭硝子とインクジェットプリンター用不染色インク開発・製造のベンチャー企業であるウペポ&マジ(株)は19日、アパレルデザイン業界および小中学校などの教育現場向けに、インクジェットプリンターを用いた簡易な不染色システム(商品名:D-クリエーションシステム)を共同で開発、8月23日から販売を開始する、と発表した。
 本システムは、コンピューターで作成されたデザインを、ウペポ&マジの持つ不染色用特殊インクを装備したインクジェットプリンターを用いて、旭硝子が生産するコットン、シルクの天然繊維およびポリエステル繊維に特殊加工を施した専用生地に印刷・染色することにより、オリジナルデザインのアパレル生地を容易に制作できるもの。
 今後の販売は主に二つの用途に展開するとしており、アパレルデザイン業界用では生地見本作成時間短縮、コスト削減が可能になるとしている。学校教育の現場用としては、家庭科・美術などの教育現場で使用が期待できるとしており、既に京都市内の高校2校で採用が決定しているが、服飾系の専門学校への採用を目指していく。
 本システムの希望小売価格は、機種により1システム50~100万円。今後1年間で約5千システムの販売を目標としており、消耗品として旭硝子は専用生地で約6億円、ウペポ&マジはインク商品で約3億円の売上を見込む。また5年後の2004年度には、年間1万5千システムの販売、消耗品は生地で60億円、インク商品で30億円の売上を目指す。
なお、マーケティングは旭硝子とウペポ&マジが共同で実施し、システム販売の窓口はウペポ&マジが行う。販売チャンネルは海外も含めて準備を進めるが、国内では当初は旭硝子のインクジェットメディア販売子会社の(株)ピクトリコ他が販売を担当する。