1999年08月17日 |
デュポン、PTA9月アジア価格500ドルアナウンス |
原料PXは450ドル、日本メーカーも4Qから追随へ |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:デュポン、三菱化学 |
デュポンは、高純度テレフタル酸(PTA)の台湾向け9月価格をCIFトン500ドルでアナウンスを開始、原料パラキシレン(PX)価格上昇の転嫁を図る方針だ。PTAの3Q台湾向け輸出価格は460ドルが打ち出されているが、今月に入り日本メーカー各社を含め全面決着している。しかし、原料である3QのPX輸出価格は、原油の高騰もあって当初の50ドルアップの値上げ打ち出しから、期中に30ドルプラスに上方修正され430ドルが打ち出されるなど、原料を取り巻く環境は厳しさを増していた。こうしたことからPTA各社ではもう一段の値上げが避けられないという見方が広がっていたもので、大手のデュポンが値上げを打ち出したことから、他社も追随する公算が強まっている。 現在、日本メーカーでは、繊維をはじめとしたポリエステル需要の回復から設備もフル稼働を行っており、原料PXネックもあって需給タイト感が続いている。とくに大手の三菱化学が9月に黒崎事業所のPTA年産20万トンおよびDMT(ジメチルテレフタレート)8万トン設備を休止することから、一段とタイト化が進むことが確実視されている。こうした状況の中、国内PTA各社でも採算是正の値上げを行う方針としており、現在4Q価格の打ち出しに向けて最終調整を行っている。とくに4QのPX価格が、20ドルアップの450ドルと一段の上げが打ち出される公算が広がっており、PTA各社では、PX価格の動向を慎重に見極めた上で、打ち出しを行うことになるとしている。 |