1999年08月12日
PS・ABS樹脂、SMの価格高騰でアジア市況が急上昇へ
オファー価格はGPPS600$/ABS樹脂800$
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 ポリスチレン(PS)、ABS樹脂のアジア市況が急速に上昇している。先週末、原料スチレンモノマー(SM)の価格がトン500ドルまで高騰したことから、PSおよびABS樹脂メーカーサイドでは輸出オファー価格を大幅に引き上げていく考えだ。
 7月末のアジア市況はGPPSが530~540ドル(CFR香港)、HIPSが580~610ドル、ABS樹脂は730ドル前後であったが、SMが原料エチレン、ベンゼン価格の上昇にともない先週末に500ドルまで急騰したことを受けて、9月にはGPPSが600ドル近く、ABS樹脂も800ドルをうかがう勢いとなっている。
 PSメーカーは7月末当初、20ドル程度のオファー価格引き上げを計画していたが、中国、韓国、タイなどの需要が好調であることもあって、一気に50ドル前後まで引き上げを狙う方針。なおPSのアジア市況は、7月初めに中国の税関査察強化により港に玉があふれていたが、現在は落ち着きを取り戻している模様。