1999年08月11日 |
ダウ、タイのサイアムスチレンモノマーを6万トン増強 |
2000年春の定修時に30万トン体制へ |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:旭化成 |
米ダウ・ケミカルは、2000年をめどにタイのサイアムセメントとの合弁会社サイアムスチレンモノマー(SM)のSM生産設備を6万トン増強する。97年に商業運転を開始して以来、関連会社向けの消費と外販でフル稼働となっており、アジア地域におけるダウのSM不足ポジションに対応する。 ダウとサイアムセメントグループは、SMのほかサイアムポリスチレン(PS)として年産12万トンのPS設備を有し、スチレン事業を展開している。タイのSM生産能力は、現在サイアムSMとTPIの2社で44万トンであるが、誘導品のPS、ABS樹脂を手がけるメーカーが乱立しており、SMは不足ポジションとなっている。 これらを背景に今回SMの増強を決定したもので、2000年春の定修中に6万トン増強、30万トンに引き上げる。ダウはこのほか、アジア地域においてインドネシアと香港でPSを手がけており、さらに中国では旭化成工業との販売合弁会社スタイロンアジアの100%出資子会社スタイロンアジア(張家港)が江蘇省でPS12万トン設備の建設を計画している。 ダウは、天津のエチレン計画の川下でSMの建設を検討しているが、ダウに限らず中国における外資のコンビナート計画は軒並み遅れており、当面はSMを輸入する必要がある。これらを含め、当面アジア域内における同社のSM不足ポジションは変わらないと判断、増強を決定した。 |