1999年08月09日
丸善石化、ハイドロフロロカーボン本格出荷開始
呉羽化学が全量引取り、ふっ化ビニリデン樹脂原料に
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:クレハ、丸善石油化学

 丸善石油化学は千葉工場に建設中だった、呉羽化学向けふっ化ビニリデン樹脂(PVDF)の出発原料、ハイドロフロロカーボン(R152a)年産2,500トン製造プラントが完成、本格出荷を開始した。
呉羽化学のPVDF樹脂(商品名:KFポリマー)は、独自技術によって開発したビニリデン系素材で、釣り糸、複合フイルム、複写機用転写フイルムなどに用途をもっているが、リチウムイオン電池のバインダーに使用されて以来数量が伸びている。今後もポリマー電池などに利用拡大が見込まれている。
 一方、丸善石化では、これまで燃料にしか使い道のなかった、エチレンプラントからの副生アセチレンが、ハイドロフロロカーボンの原料として有効利用できることから、呉羽化学の技術協力を得てプラント建設を急いでいた。
 両社は京葉モノマーに共同出資するなど協力関係にある。