2000年08月09日
三菱レイヨン、メタクリル酸高級エステルを値上げ
国内はキロ30~50円、輸出はトン200ドルアップ
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:三菱レイヨン

 三菱レイヨンは、メタクリル酸高級エステルの国内価格について9月1日出荷分から値上げすることを決め需要家との交渉を開始した。対象はBMA(n-ブチルメタクリレート)、iBMA(イソブチルメタクリレート)、HEMA(2-ヒドロキシエチルメタクリレート)、HPMA(2-ヒドロキシプロピルメタクリレート)がキロあたり30円、その他メタクリル酸高級エステル類が50円。また、輸出価格についても、現状からトン200ドルアップを目指し交渉を進めていく。
 メタクリル酸エステルの値上げは、昨年10月にも採算是正を目的に打ち出され、年末までに打ち出し幅から圧縮されて決着している。しかしその後、原油、ナフサをはじめ、メタノール、MMA(メチルメタクリレート)モノマー、アルコール、EO(エチレンオキサイド)など原材料価格の上昇が続いていることから採算が一段と悪化、企業努力も限界として今回の値上げ打ち出しに踏み切ったもの。
 需要面では、国内では4月以降自動車向けなどを中心に塗料分野が前年比でプラスに転じるなど、昨年を底に回復基調となっており、輸出もアジア各国での経済状況の立ち直りから堅調に推移している。