2000年08月07日
台湾のCD-R市場、供給過剰で在庫が2カ月分に拡大
ポリカーボネートへの影響少ないと見る声も
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 光磁気ディスクの生産基地である台湾において、ディスクメーカー各社の新増設が相次いだ結果、CD-Rが供給過剰となっている。このためディスク価格の下落や原料PC(ポリカーボネート)への影響が懸念されている。
 社団法人日本記録メディア工業会が昨年末にまとめたhttp://www.c-nt.co.jp/data/otherind/media1999.html">記録メディア製品の世界需要予測によると、1999年のCD-R世界需要は前年比182%増の17億7,400万枚と推定され、2000年も29億9,400万枚と69%の増加が予測されている。こうしたことから、世界最大のディスク生産拠点である台湾では、今後の需要の伸びを見込んだディスクメーカー各社が増強を図ったために供給過剰となり、現在の在庫量は2か月分に達していると見られている。
 このため原料であるPCへの影響について、市況の軟化を懸念する声も聞かれる。しかし、その一方で「CD-Rの需要はディスク全体の需要の20%程度であるため、影響は少ない」(国内大手PCメーカー)という意見も出ている。いずれにしてもCD-RWやデータ記録用DVDなど、新しい規格が次々と出てきているなかで、今後CD-Rがフロッピーディスクのように普及していけば、メディア価格が下落することは避けられない。現在も、PCは新増設が数多く計画されているが、今後ますます規模の拡大、またコスト競争力の強化が求められていくことになりそうだ。

http://www.c-nt.co.jp/data/otherind/media1999.html">記録メディア製品の世界需要予測(表)