2002年02月26日
旭化成、中国でナイロン66原料生産へ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:旭化成

 旭化成は化学製品の新規投資先として中国、タイなどのアジア地区で展開する計画を進めている。
 
 同社はこれまで石油化学事業を国内中心に実施し、一部、韓国でアクリロニトリル生産を行っていたが、このほどアクリロニトリルでタイ進出をきめたのに続いて、ナイロン66やウレタンなどの原料となるシクロヘキサン-シクロヘキサノールで中国での計画をまとめた。
 
 同社によると2005年をめざして年産能力20万トンの大型シクロヘキサノール設備を上海か大連地区に建設する予定。投資額は約150億円。さらに2010年ごろまでにアジピン酸の生産も行う予定である。シクロヘキサノール設備を倍増する段階でその誘導品であるアジピン酸も手がけようというもの。 

 旭化成は現在、岡山県倉敷市にシクロヘキサノール年産10万トン設備を持ち、目下5万トンの増設を行っている。この次の計画として中国進出をめざしているわけである。
 
 同社が中国でこうした石化誘導品を計画するのは、同国で欧米大手化学メーカーによるエチレン・センター計画が相次いでおり、エチレン、プロピレン、ベンゼンなどの価格が大幅に引き下げられるとみて、国内でのこれら原料調達を中国に切り換えようとしるものである。