2000年08月03日
現代石油化学、三井物産のほか欧州企業とも再構築計画を検討中
三井物産とはナフサ部門/欧州企業とは石化全体対象に交渉
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三井物産

 韓国業界筋によると、現代石油化学は外資導入を主眼とした再構築計画を検討しているが、以前から続いている三井物産との交渉を進める一方で、欧米企業とも話し合いを進めている模様だ。
 現在、三井物産との交渉は、NCC(ナフサクラッカー)部門に関するものに絞られている。三井物産は、補修費用などについての利益保証を得て、契約の安全性を優先しており、これが交渉を難しくしていると見られている。一方で、現代石油化学側は、政府や銀行の保証が必要であるものの、難航していることから、現代グループとして保証することまで考えているが、先行きの見通しは困難な状況にある。
 このほか現代石油化学は、欧州企業との間でも交渉を進めているが、こちらは石油化学事業全体を対象としており、50%以上の株式を売却する方向で話し合われている。韓国の業界内では、交渉中の企業としてボレアリスの名前が挙がっている。これは現代グループの石油精製会社である現代精油の株式を50%保有しているUAEの投資家グループIPICが、ボレアリスにも25%出資しているという事が根拠と見られている。
 いずれにしても現代石油化学は9月末に主要取引銀行である韓国外換銀行に再建計画を提出する必要があり、これまでには方針が決定する見通しとなっている。
 なお、現代石油化学は非コア事業である合成ゴムおよび塩化ビニル樹脂などの資産の売却も検討している。