2000年08月01日
三菱化学、黒崎の新製法ポリカーボネート設備が試運転入り
年産2万トンで11月から商業運転スタート
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:三菱エンジニアリングプラスチックス、三菱化学、三菱ガス化学

 三菱化学は、黒崎で建設を進めていた年産2万トンのPC(ポリカーボネート)生産設備がこのほど完成、10日から試運転に入る。また、商業運転については11月から行う予定。
 このほど試運転入りする新設備は、独自に開発した新製法が採用されている。同製法は、PCの中間原料であるジフェニルカーボネート(DPC)を独自の新技術で製造、DPCとビスフェノールA(BPA)を三菱ガス化学と共同で開発した技術を用いて溶融重合するもの。従来の製法では大気への排出や水質への影響が懸念されている塩化メチレンが溶媒に用いられていたが、今回のプロセスを採用すると、塩化メチレンを使用せずにPCの製造が可能となるため、環境面の問題にも対応できる。また塩化メチレンを回収する工程を必要としないなど、コスト競争力にも優れている。
 三菱化学、三菱ガス化学、さらに両社の合弁会社である三菱エンジニアリングプラスチックスを含めた三菱グループではこのほか、三菱ガス化学・鹿島でも2002年初頭をめどに年産7万トン設備の建設を計画しており、海外の合弁会社も含めると別表の通り、最終的に25万トン体制を構築する。

http://www.c-nt.co.jp/news/mep_pc.html">三菱グループのポリカーボネート設備計画