2000年07月27日
米国のPVC需要に一服感、国内価格下降の可能性も
メーカー側では強腰の姿勢は崩さず
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 好調に推移していた米国のPVC(塩ビ樹脂)だが、ここへきて需要に先行き不透明感が出始めており、ここへきて8月の国内価格が下降に転じる可能性も出始めている。
 米国のPVC国内価格は、好調な景気による需要の成長を背景として昨年秋からほぼ毎月値上げが打ち出され、現在はポンド40~42セントと高騰している。
 しかしここへきて、需要に一服感が出始めており、ユーザー側では高騰したPVC価格の引き下げ要求を強めている。メーカー側では、原油をはじめとした原料価格の高止まりが続いていること、塩素についても電解メーカーが採算是正に動き始めたこともあり、価格引き下げには応じられないとして、強腰の姿勢は崩していない。
 商社筋では、ユーロ安により欧州メーカーの競争力が強まっていることもあり、一部の欧州玉流が需給バランスに影響している可能性もあるとしており、米国内需要のファンダメンタルは依然として強いとの見方もしている。