2002年02月26日 |
「ガス拡散電極技術」最終仕上げへ、27日実用規模2号電解槽スタート |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:旭化成、旭硝子、ダイソー、東亞合成、東ソー、トクヤマ、三井化学、NEDO |
ソーダ業界が取り組んでいる「ガス拡散電極食塩電解技術」の開発研究は、2002年度に計画最終年度を迎えるが、27日には東亞合成名古屋工場に垂直通電方式による、実用規模の第2号電解槽ガ運転をスタート、同研究はいよいよ最終の“仕上げ”段階に入る。 今回完成した第2号電解槽は、膜の大きさがタテ1.2m×ヨコ2.4mで、各企業が実際に工場で運転している電解槽と同サイズ。昨年2月にやはり同規模の電解槽を完成したが、これは水平方式だった。今回は、そのまま実用に使える垂直方式にし、ガス拡散電極の性能や耐久性、安定性、コストなどを最終チェックする。 同じ垂直通電方式としては、すでに昨年10月から中規模電解槽(タテ1.2m×ヨコ0.6m)によって各種デ-ターを集めており、基本的に問題がないことを確認している。このためさらに規模を拡大して最終的な工業化製法を確立することにした。 同研究には旭化成、旭硝子、鐘淵化学、ダイソー、東亞合成、東ソー、トクヤマ、三井化学のメ—カー8社のほか、山梨大学やエンジニアリング会社など5社が参加、1999年からNEDO、新化学発展協会などの支援を得て共同研究してきた。 ソーダ業界は電解設備に大量の電力を消費している。2001年の使用電力量は約106億KWhと、わが国産業界で使用する総電力量の約3%、化学工業全体の約18%を占めている。業界が挑戦している「ガス拡散電極電解技術」が完成すると、電力消費量は約40%の削減が可能になるといわれ、期待は大きい。 |