2000年07月24日
東ソー、か性ソーダ国内価格値上げを本格検討へ
コスト上昇で一段と採算悪化進む
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:東ソー

 東ソーは、か性ソーダの採算是正を図るため、国内価格値上げについての本格検討を開始した。
 同社は1998年9月にも採算是正を目的としてか性ソーダの値上げを打ち出しているが、一部陥没価格の解消は実現したものの、ユーザーの強い抵抗もあり全体では未達成となっていた。
 しかしその後も価格軟化が進んでいる上、原油などの高止まりにより電力、用役などのコストが上昇、一段と採算悪化が強まっている。さらに原料塩の主力ソースであるオーストラリアでは、今年1~3月の多雨で塩田被害が広がっており、ダンビアソルト社ではフォースマジュールを宣言するなど影響が懸念されている。
 一方、需要面では出荷量総計では昨年10月から8ヶ月連続で前年実績を上回っており、昨年度は生産・出荷総計が過去最高記録を更新、内需についても1997年度に次ぐ水準となっている。
 同社では、安定供給、事業継続上からも価格修正を実施したいとして、時期、値上げ幅について早急に決定したいとしている。