2000年07月19日 |
欧州にわが国からもエチレンをスポット供給 |
6月に続いて8月前半にも第二船 |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:昭和電工 |
韓国やタイに加えてわが国からも欧州にエチレンのスポット輸出が始まった。大手商社が欧州の石油化学企業の強い要請を受けて供給を開始したもので、すでに第一船はおよそ5,000トンを積んで6月にわが国を出航しており、近く現地に到着する見通しにある。さらに8月前半にもほぼ等量が船積みされる見込み。したがって、総輸出量は約1万トンとなりそう。昭和電工・大分工場から出荷される。わが国からエチレンが遠く欧州に輸出されるのは極めてめずらしいケース。 これは、9月から定修に入る欧州のセンターの多くが、かねてからエチレンの需給が極度のタイトバランスにある域内での調達に見切りをつけてわが国の商社に熱心に引き合いを寄せてきたことに対応してのもの。 欧州では、今年春に続いて秋季にもエチレンプラントの定修・運休が相次ぐ見通しにある。春の定修時には、韓国やタイの石油化学企業が積極的にエチレンを輸出したためかろうじてバランスを維持できたが、9月から10月にかけては韓国やタイからの輸入だけでは必要量をまかなえないことがはっきりしてきたため日本にも熱心に引き合いを寄せてきていた。価格はトン当たりFOB540ドル前後と見られる。 |