2002年02月25日
三菱レイヨン、中国に水処理用膜製品の製造・販売会社設立
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三菱レイヨン

 三菱レイヨンは25日、ダイキ社と共同で、水処理用膜製品「中空糸膜エレメント」の製造・販売会社を中国の大連市に設立することで基本合意したと発表した。
 
 投資額は約90万ドルで、2002年7月の稼働を目指す。生産能力は初年度10万_/年。国内外で本格化する膜式水処理用途に対応するため「中空糸膜エレメント」の生産・供給体制を整える。新会社を設立、コスト競争力の強化と、グローバリゼーションへの対応を図る。
 
 中国の市場背景として、2008年の北京オリンピックに向けて中国では「第10次5カ年計画」として、飲料水道構築や廃水処理、排水再使用、水資源間発に取り組んでいる。また、一定規模以上の新建築物は、中水道を設置する法律が北京市で制定された。こうしたことから中国では、排水処理市塙の拡大が見込まれるとしている。

 同社は、国内の中小水処理場に約700ヵ所、海外では韓国に約200ヵ所、中国約100ヵ所、その他、香港、シンガポール、ベトナム、米国などに「中空糸膜エレメントJの納入実績がある。また、昨年5月には韓国のエンジニアリングメーカーと「中空糸膜エレメント」の独占契約を結ぶなど積極的な事業展開を行なってきた。
 
 ダイキは、同社の国内大手ユーザーの一社で、ホームセンター事業のほか、家庭用の小型合併浄化槽、産業排水処理施設、地域集落排水処理施設、排水再利用システムなど水処理プラント事業を拡大中だ。
新会社の概要次の通り

名称:大連麗陽環保機器有限公司
場所:中国遼寧省大連市経済技術開発区内
代表者名:松尾勲
事業内容:水処理用膜製品の製造・販売
設立:2002年4月
稼働:2002年7月
資本金:61.9万US$(約8,000万円)
出資比率:三菱レイヨン51%、ダイキ49%
従業員:約20名
生産能力:初年度10万_/年、3年後30万_/年
売上目標:初年度約4億円(年間)