2000年07月19日 |
BPA、PC新増設計画多く2002年までタイトバランスで推移 |
2003年以降は供給余力拡大でやや軟化 |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:旭化成 |
ビスフェノールA(BPA)は、高成長が続くPC(ポリカーボネート)で新増設計画が相次いでいることから、少なくとも2002年いっぱいはタイトな状況が続き、BPAの新増設の効果がフルに寄与してくる2003年以降にやや緩む見通しだ。 現在、BPAの主力用途はPCであり、需要全体の65%前後を占めている。このためPCの新増設計画に応じてBPAの新増設が実施されており、ここ数年需給はタイトな状態が続いている。 特にアジア地域は、急激に需要が拡大していることから、http://www.c-nt.co.jp/news/pjapc.html">表記の通り、数多くのPC新増設が計画されているが、対応するhttp://www.c-nt.co.jp/news/pjabpa.html">BPAの新増設計画が追いつかないことから、少なくとも2001~2002年にかけて、BPAはタイトバランスで推移する可能性が高い。 例えば新規参入を予定している旭化成と奇美実業の合弁会社旭美化成は、現在のところBPAの調達先が完全に確保できていないと見られている。また昨年9月に稼動を開始したミツイ・ビスフェノール・シンガポール(MBS)は、来年11月にメカ・コン、2002年2月の稼動予定で14万トンへの倍増工事を進めているが、メインの供給先であるテイジン・ポリカーボネート・シンガポールは、今年第4四半期に2万トン増強、来年7月には5万トンの増設を予定しており、来年いっぱいは供給面で厳しい状況が続くと予想される。 ただし、その後はBPAの新増設計画の稼動がフルに寄与し、供給面で若干の余裕が出てくるため、2003年以降はタイト感が少しづつ薄らいでいくと見られる。 |