2000年07月18日 |
BASF、ハンツマンなどとの中国MDI16万トン合弁計画が承認 |
中国側4社との合弁でTDI13万トン設備も建設 |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:BASF |
BASFは17日、ハンツマン・ポリウレタンおよび中国パートナーとのコンソーシアムで進めていたカオジン(Caojing)の上海化学工業団地における粗MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)年産16万トン新設計画が、国家発展計画委員会から承認された、と発表した。事業化調査(FS)および合弁事業契約の詳細を詰めた後、2001年初頭にも中国政府にFS結果報告や合弁契約書、定款を提出する予定。 今回承認されたのは、粗MDI設備、前駆体のニトロベンゼンおよびアニリン生産設備で、このほか合弁会社2社の設立も含まれている. 詳細なプロジェクトには、ニトロベンゼンやアニリン設備のほか、BASFが中国パートナーとそれぞれ別の合弁会社建設するMDI精製設備やTDI(トルイレンジイソシアネート)年産13万トン設備が含まれている。 同プロジェクトには、中国側のパートナーとして、上海天原(Tianyuan)集団有限公司、上海華諠(Huayi)集団公司、上海化学工業団発展有限公司、中国石油化工有限公司、SINOPEC高橋石油化工公司(中石化高橋石油化工公司)の5社が参加している。生産されたMDIは、ハンツマンと上海華諠集団公司の合弁会社、およびBASFと上海華諠集団公司を除く中国側4社との合弁会社に供給される。これら合弁会社2社は、MDIの引き取りについて同等の権利を有し、それぞれがMDIの仕上加工や関連製品の生産に必要な投資を実施する。このうちBASFと中国側4社の合弁会社は、MDIの仕上加工設備のほか、TDI(トルイレンジイソシアネート)年産13万トン設備と前駆体の硝酸、ジニトロトルエンを生産する予定。 なお、これらの設備の建設は、契約内容の合意を経て、中国政府の正式承認が降り次第着手する予定で、完成は3年後となる見通し。このほかBASFは、韓国において2004年までにMDI倍増(合計16万トン)、2004年初頭めどにTDI14万トン新設、ポリエーテル・ポリオールを3万トンへ増強、シンガポールでもシェルとの合弁によりPO(プロピレンオキサイド)25万トン設備の建設を進めており、日本、韓国、台湾、マレーシア、中国(広東省)に有しているポリウレタン・システムハウスを含め、アジアにおける事業展開に注力している。 |