2002年02月25日
信越化学、肥料事業をコープケミカルに譲渡
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:信越化学工業

 信越化学工業は25日、肥料事業をコープケミカル(本社:東京、岡本英誠社長)に事業譲渡することで合意し、同日契約調印したと発表した。これにより、同社は創業以来続けてきた肥料事業から、全面的に撤退する。

 譲渡するのは、同社の100%出資子会社シンエツ化成(本社:東京、坪倉弘明社長)が生産してきた「石灰窒素」などの化学肥料事業となっている。
 
 信越化学にとって肥料事業は創業以来基幹事業だった。しかし、事業内容の変遷による「選択と集中」の経営施策の一環として、譲渡に踏み切った。
 
 譲渡先のコープケミカルは、昭和13年に設立された全農系の肥料専業メーカ
ーで、主力の高度化成をはじめ、燐酸質肥料、援効性肥料、有機質肥料、ぺ-スト肥料、農薬入り肥料など多くの肥料をもち、市場ニーズに対応した新肥料開発など、競争力強化につとめてきた。今回の合意は、こうした両社の経営的背景から実現した。

 なお、シンエツ化成は、溶解アセチレン事業など、残る事業は継続して行うことになっている。また、今回の事業譲渡に伴う両社間の人員の移動はない。