2000年07月12日
東レ、今年もナイロン樹脂で15%前後の成長見込む
米国自動車部品向け需要が好調
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:東レ

 東レは、ナイロン樹脂について、66樹脂がインジェクション向けを中心に10%台後半の成長、6樹脂も好調に推移しており、昨年に引き続き今年も14~15%の成長を見込んでいる。
 ナイロン樹脂の国内需要は、昨年以降回復、今年に入っても毎月10%越える伸びを示している。なかでも東レの昨年のナイロン樹脂販売量は5万数千トンと前年比14~15%増を記録、今年も同水準の伸びが続いているという。
 同社は、ナイロン樹脂が好調な要因として、経済が好調な米国において日本の自動車メーカーの販売が好調なため、日本で生産する米国向け自動車部品の需要が伸びたこと、1998年10月に軽自動車の規格が変更され、従来小型車にしか採用されていなかった安全部品などが軽自動車にも採用されるようになったことを挙げている。このため国内の自動車生産台数は、昨年1,000万台を割り込んだにも関わらず、ナイロン樹脂としての需要は大きく成長している。
 また、現在はナイロン6樹脂よりもナイロン66樹脂の方が伸びており、インジェクション向けを中心に10%台後半の伸びを示している。こうしたことから今年もナイロン樹脂全体で14~15%の成長は確実と見ている。
 同社では、ナイロン樹脂は特に自動車分野を中心に他材料からの代替や新規需要のテーマが数多くあると見ており、今後も積極的に事業展開していく方針。