2000年07月06日
8月のPVC輸出価格、大手メーカー引き上げ打ち出しへ
中国需要期迎え、一段の輸入増大見込む
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 大手PVC(塩ビ樹脂)メーカー筋では、8月のアジア向けPVC輸出価格についてCIF・トン700ドル以上を打ち出す方針で、まもなくアナウンスを開始する。
 PVCのアジア向け輸出価格は、直近では4月の800ドルをピークに下降に転じ、6月700ドル、7月680ドルで決着している。
 こうした市況の軟化は、中国からの引き合いの一服感による影響とされているが、中国では在庫整理から6月以降は買いを戻しており、さらに建設、輸出製品などの分野が需要期を迎えることもあり一段の輸入増大が見込まれている。
 また、日本の一部メーカーでは輸出を控えて減産する動きも出始めており、状況によっては急速な需給タイト化もあり得ると見られている。
 しかし、タイ、インドネシアなどのメーカーでは、依然として輸出ドライブを加速させており、商社筋ではこうした東南アジアの供給サイドの動向により、アジア市況が決まっていくものとの見方がされている。