2002年02月25日
旭化成、青化ソーダ設備の操業を順調にスタート
AN事業強化の一環、輸出を中心に最初からフル稼働
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:旭化成、三井化学

 旭化成はこのほど川崎工場内で青化ソーダプラントの本格操業に乗り出した。同プラントは、同工場内のアクリロニトリル(AN)装置から副生する青酸を有効利用して青化ソーダを製造していくためのもの。設備能力は年産1万トン。これによって同社は、コア事業であるAN事業の総合的国際競争力を一段と強化していけることになる。
 
 同社が今回同プラントの建設に踏み切ったのは、MMAモノマーの製法転換によって、ACHに代わる新たな青酸誘導品を手がけていく必要が生じてきたため。ちょうど逆に三井化学が、これまで青化ソーダを製造してきた茂原工場を工業樹脂や電子材料の製造センターに転換するため同製品分野から撤退することになったので、同社から営業権を譲り受けて新規参入を果たすことにしたもの。同プラントが完成するまでの過去1年3ヵ月間は、三井化学の茂原工場に生産を委託してきたが、今後は完全に自社製品に切り替える。
 同社では同プラントの完成に先行して、国の内外に金属精錬やメッキ分野を中心とした安定市場を構築してきた。このため同設備はスタート直後からフル操業を実現できているという。