2000年07月04日
POMメーカー、アジア市況1,500ドル台を目標
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 ポリアセタール(POM)のアジア市況は、アジア経済の回復と韓国企業の方針転換により、現在トン当たり1,400ドルレベルまで上昇している。こうしたことから域内メーカー各社は、さらに100ドルアップの1,500ドルを目指している。
 POMは、日本の国内市場が成熟していることに加え、アジア市場への新規参入にともなう競争の激化や国内外における経済不況などの条件が重なり、近年厳しい状況が続いてきた。しかし、昨年頃からアジア経済の立ち直りとともに需要も回復してきたこと、またここ数年価格攻勢を強めていた韓国のKEP(韓国エンジニアリングプラスチックス)に世界最大手のティコナが資本参加したことで、収益重視の姿勢に方針を転換したことから、安値品が減少した。
 このため日本のPOMメーカーも昨年末から今年初めにかけては段階的に輸出価格の引き上げを進めてきたが、ここでさらに100ドル引き上げ、採算の是正を目指す考え。