2000年06月30日
樹脂の5月の中国向け輸出が激減
PPは半減、塩ビも7割に縮小
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 汎用樹脂の5月の中国向け輸出(香港向けも含む)通関数量は、軒並み前年同月の実績を下回った。かねてから対中輸出数量が最も多いPVCも7割に縮小、以下、LDPEは12%減、HDPEは35%減、PSは36%減、PPに至っては半減となっている。PPとPSの場合は、前月の実績に対してもそれぞれ26%と30%のマイナス成長となっている。
 5月の対中輸出数量がこのように落ち込んだ要因は必ずしも明らかでないが、汎用樹脂メーカーの中には、4月から5月にかけての中国側のオッファー数量が少なくまた提示価格も全体に下降線をたどったこと、わが国の樹脂メーカーの中に春の定修を実施するところが多く全体に輸出余力がなくなったこと--の2点によるところが大きいと分析する向きが多い。
 この結果、1月から5月までの累計は、PSを除いていずれも前年同月を下回った。
 
 各樹脂の5月ならびに1~5月累計の対中国向け輸出通関数量は次の通り。かっこ内は前年同月比と前年同期比。
 
 {5月の実績}
 ▽LDPE=1万3,824トン(88%)▽HDPE=1万459トン(65%)▽PPホモポリマー=9,462トン(51%)▽PPコポリマー=1,981トン(45%)▽PP計=1万1,443トン(50%)▽PS=8,993トン(64%)▽PVCホモポリマー=4万3,134トン(70%)。
 {1~5月計}
 ▽LDPE=6万7,340トン(87%)▽HDPE=4万6,716トン(73%)▽PPホモポリマー=5万9,850トン(85%)▽PPコポリマー=1万7,113トン(88%)▽PP計=7万6,963トン(85%)▽PS=6万9,308トン(118%)▽PVCホモポリマー=21万6,443トン(90%)。