2000年06月28日 |
ティコナ、米国でLCPとPPSを増強 |
LCP8,500トン/PPS7,200トン/GUR体制に |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:クレハ、ダイセル化学、ポリプラスチックス |
ティコナはこのほど、LCP(液晶ポリマー)とポリフェニレンサルファイド(PPS)ベースレジンの増強計画を明らかにした。LCPは2002年2月に年産8,500トン体制、PPSは今年末に7,200トン体制に拡大する。 ティコナは現在、米国ノースカロライナ州シェルビーに年産3,200トンのLCPニートレジン生産能力を有している。今回の計画は、3,000万ユーロを投じて既存2基のリアクターわお新たに建設する3基のリアクターと置き換えるもので、2002年2月には8,500トンに拡大する。また同社とダイセル化学の合弁会社であるポリプラスチックスが、2000年9月をめどにニートレジンを2,000トン増強し4,800トン体制とする工事を進めており、ティコナグループとしては2002年に1万3,300トン体制を構築する。 同社によると、LCPニートレジンの需要はいわゆるIT関連需要の成長により年率25%の高成長が続いており、世界需要は1999年の1万2,000トンから、2003年には2万4,000トンに倍増すると見ている。 一方、PPSについては、同社と呉羽化学の合弁会社であるフォートロン・インダストリーズが、米国ウィルミントンに年産約5,400トン(1,200万ポンド)の生産能力を有しているが、今年末までに1,800トン(400万ポンド)増強、7,200トン(1,600万ポンド)規模に拡大する。またフォートロンに出資している呉羽化学も錦工場で今秋をめどに900トン増強、5,400トンに引き上げる予定で、グループのPPSベースレジンの生産能力は2拠点で1万2,600トンに拡大する。さらにティコナは、次期計画として米国の能力をさらに30%増強するワークに着手していることも明らかにしている。同社によれば、PPSも自動車および電気・電子分野を中心に2桁の成長が続いているという。 |