2000年06月28日
丸紅、チャンドラ・アスリの財務リストラ案に合意
日本/インドネシア両国の融資金を株式化
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:丸紅

 丸紅は27日、インドネシアにおける合弁石油化学会社チャンドラ・アスリの財務リストラ案に関し、インドネシア側主要債権者であるインドネシア銀行再編庁(IBRA)との間で基本合意し、正式に覚書を交わした、と発表した。
 丸紅は昨年以来、より適切な財務リストラの方法論についてIBRAとの間で交渉を重ねてきたが、同国におけるチャンドラ・アスリの重要性の共通認識を当事者間で再確認するとともに、IBRAの積極的努力もあって、このほど最終的に商業ベースで合意にした。
 合意内容は、インドネシア側融資金全額(約4億6,000万ドル)および日本側融資金の一部(1億ドル)の株式化を柱とし、この株式化後の出資比率はインドネシア側が80%、日本側が20%になる。なお、残る日本側融資金(約6億2,000万ドル)は、今後12年間で返済していく考え。
 今回の財務リストラにより、チャンドラ・アスリは大幅な金利負担の軽減と財務体質の改善を実現、丸紅は今後も債権者および少数株主としてチャンドラ・アスリ社を引き続き支援していく方針。
 また、財務リストラに続いて、少額かつ効率的な投資をじっしすることでエチレン設備の増強(年産51万トン→56万トン)の実施を計画しており、この結果チャンドラ・アスリ社は製造コストを引き下げ、さらなる国際競争力の強化を目指す。
 なお、今回の合意内容に付随し、チャンドラ・アスリ、全株主、全債権者で8月末迄に関連諸契約をまとめていくことになるとしている。