2002年02月22日
VEC首脳が会見、需給バランスの改善進むと強調
市況もモノマー、ポリマーともアジアで上昇必至と予想
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:東ソー、トクヤマ、塩ビ工業・環境協会

 塩ビ工業・環境協会の田代圓会長(東ソー会長)は22日、武田正利(鐘淵化学工業社長)、三浦勇一(トクヤマ社長)の両副会長とともに記者会見し、PVCならびにVCMの需給の現状と当面の展望等について見解を明らかにした。
 この中で田代会長は、1月のPVCの出荷実績について「国内需要は引き続き芳しくないものの、中国の需要がVCMともども回復し市況も改善され始めた点はこれまでにない明るい材料」と輸出の拡大を重要なポイントに挙げ、一方の生産の縮小もあって需給バランスが着実に改善され始めたといえる旨を強調した。
 また、今後の需給バランスの見通しについては「EDCの国際需給がさらにタイトになるのに加え、3月から5月にかけて日本国内の塩ビ工場の定修が相次ぐこともあって、需給は一段と引き締まる見通し」と説明し、これまでと違って先行きに展望が持てるようになってきたとの感触を披露した。
 武田副会長や三浦副会長も「輸出環境の好転によってアジアの市況はVCMもPVCもさらに改善されるとの期待が持て、わが国の塩ビ業界もこれまでの最悪の事態から脱却できる可能性が出てきた」「世界全体の経済・産業に回復の兆しが見えてきたのも塩ビ業界に取ってプラス材料」--などと今後に期待する旨を述べた。