2000年06月20日
南ア・サソール、三菱化学技術でアクリル酸およびエステル設備建設へ
両社の共同事業化も視野、2003年に年産8万トン
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:三菱化学

 南アフリカ・サソールは現地時間の19日、三菱化学と子会社のサソールケミカルがアクリル酸酸化技術およびエステル化の技術供与で合意、2003年をめどに粗アクリル酸年産8万トンプラントを南ア・サソールバーグに建設する、と発表した。
 投資金額は2億400万USドルで、粗アクリル酸のほかブチル、エチルアクリル酸エステルおよび精アクリル酸の4つのプラントを建設する。2000年末までに三菱化学が基本設計を完了し、2003年の稼働開始をめざす。
 プラントはサソールケミカルの一部門であるサソールソルベントがオペレーションし、製品は国内市場および三菱化学への販売も含め国際市場に供給する。輸出はアジア、欧州およびアメリカ市場をターゲットとする。
 同社と三菱化学は、アクリル酸およびエステル事業のグローバル展開をはかるため可能な限り関係を強化することになるとしており、増強の可能性についても協議する。
 また、ノルマルブタノールにおいても三菱化学が同社に生産技術を供与、2002年をめどに年産15万トンのプラント建設を進めている。製品の一部は三菱化学が引き取ることで合意しているが、今回のアクリル酸については共同事業化も視野に入れながら、三菱化学がオフテーク、キャパライトでの引き取りを検討することになるとみられている。
 同サイトには4万5,000トンのエタノールプラントもあり、今回のアクリル酸エステルへ原料として供給、インテグレート体制が整うことになる。