2000年06月20日
化学品電子商取引会社にチバSCなど6社が参加~18社に拡大
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:BASF、住友化学、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ、デュポン、バイエル、三井化学、三菱化学

 5月に世界の大手化学メーカー12社が共同で発表した化学品電子商取引会社に、新たにチバ・スペシャルティ・ケミカルズ(チバSC)をはじめ、アシュランド・ディストリビューション、ブレンタッグ、ケムセントラル、セラニーズ、シェル・ケミカルズの6社が加わることになった。これで参画企業は18社となり、今年夏の会社設立、および年末の取引開始を目指す。
 今回新たに6社の参加が決まった化学品電子商取引市場は、5月17日にアトフィナ、BASF、バイエル、BPアモコ、ダウ・ケミカル、デュポン、三井化学、三菱化学、ローディア、ローム&ハ-ス、住友化学工業、バン・ウォータース・アンド・ロジャースの12社共同で発表されたもので、主に契約販売の効率を高めることに特化した新しい化学品の企業間(B2B)電子商取引を行うことを目的としている。新市場の取引額は4,000億ドル規模になると見込まれており、既存のビジネスプロセスをインターネット上に移行させることで、グローバルレベルで顧客との関係を強化し、コストを削減することができる。 1カ所で全ての化学品の購入(ワン・ストップ・ショッピング)が可能なプラットフォームと企画段階での高い透明性を有し、既存のサプライチェーンの効率化にも貢献する。
 参加企業の一つであるチバSCは、独自に「mybusiness@cibasc」としてeビジネスを展開しているが、今回の化学品電子商取引市場は、オークションや逆オークションなどでスポット取引を中心としている他の電子取引市場とは異なり、化学品業界で一般的な契約販売に特化するものであるとして、チバ全体のインターネット戦略の一部であり、既存のeビジネスの展開を補完するものであるとしている。
 同社のmybusiness@cibascは、パスワード保護によるエクストラネットサイトを通じたお客様との直接取引で、個別に特定の取引やサービスを提供する基本オプションとして位置づけらている。一方、新市場のサイトは、原材料調達や特別な製品ラインに利用する。また、世界共通のXML言語を通じてパートナー相互のERP(統合業務パッケージ)システムに容易に接続する環境が構築される。
 なおチバSCが、今回参加を決めた新しい中立的取引市場の利用に関する戦略は、来年初めに予定されている新市場設立に向けた活動の進展とともに具体化する予定となっており、eビジネスにおける経験と独自のEPシステムで新市場での差別化を目指し、ユーザーからサプライヤーに選ばれるよう努力していく方針。