2000年06月20日 |
東ソー、トーソー・ハースを完全子会社化~連結経営を強化 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:東ソー |
東ソーは20日、米ローム・アンド・ハース(R&H)との折半出資会社であるトーソー・ハースについて、東ソーの100%子会社化することを決定、同日付でR&Hとの間でLOI(契約意図表明書)を締結した、と発表した。グループの連結経営強化策の一環となるもので、7月末までに本契約を締結する予定。 トーソー・ハースは、1987年に生化学・医薬分野などにおける分離・精製剤の販売、マーケティングなどを目的に設立され、1989年には同社の欧州地区子会社としてトーソー・ハース・ヨーロッパを設立している。主力製品は、東ソーが製造している分析および工業用の分離・精製剤(商品名:トヨパール)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)用分析および分取カラム(同:TSK-GEL)やR&Hが製造している分離・精製剤(アンバークロム)などで、1999年度の売上高は前年度比30%超の伸びを記録している。 現在、トーソー・ハースの売上高のうち約85%は、東ソーの製造する商品であり、今回のパートナーシップ契約の更新を機に東ソーがトーソー・ハースの事業を全面的に引き継ぐことにしたもの。これにともない東ソーは、欧米市場における分離・精製剤事業をさらに強化していくとともに、連結経営に対する取り組みを一層加速させていく方針。 東ソーの科学計測事業は、グリコヘモグロビン分析計(糖尿病検査装置)や免疫診断装置、免疫診断薬などで構成される診断事業、高速液体クロマトグラフを書くとした分析機器やHPLCカラム、トヨパールなどで構成される計測事業などがあり、グループ会社を含め、売上高約200億円、従業員総数500名を超える事業となっている。東ソーでは、今回のトーソー・ハースの完全子会社化により、日欧米3拠点体制を確立、科学計測事業の展開を一層協力に推進していく考え。 |