2000年06月20日 |
旭硝子、トクヤマからソーダ灰の玉融通で本格検討 |
電解事業再構築、ペアトンでの価格体系構築も進める |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:旭硝子、トクヤマ |
旭硝子はクロールアルカリ事業の再構築を進めているが、物流・販売体制の合理化に加え、ペアトンでの採算管理を徹底させた価格体系づくりを一段と進めていく方針だ。また、トクヤマと進めている相互玉融通についても、現在は塩素、か性ソーダ誘導品全般に渡っているが、九州のソーダ灰設備を休止するのに伴い、ソーダ灰の玉融通についても本格検討を行う。 同社は、クロールアルカリ事業の再構築として、遠距離物流の解消のためか性ソーダ、塩素ともに西日本市場から撤退、関東に集中し地場サプライヤーとしての販売体制を確立している。また、販売価格についても原料、生産、物流コスト見合いとして、ペアトンでの収益を視野に入れた体系づくりを進めている。 塩素誘導品では液体塩素については2年前から個別交渉を進めており、既に適正価格体系の構築にめどをつけている。またメチレンクロライド、塩ビモノマー、エピクロロヒドリンなど一方の原料価格に収益が左右される製品については、固定費アップ分の交渉を進めるなど個別に対応した価格体系を進めている。 一方、トクヤマとは2年前に電解事業の業務提携をしたが、現在は一次塩化物にとどまらず、メチレンクロライド、クロロメタン、ポリオール、塩ビモノマーなど塩素製品、か性ソーダ全般での相互融通を実施、物流の合理化を徹底しコスト削減を図っている。さらに同社が九州のソーダ灰製造を休止するのに伴い、トクヤマへの生産委託も含めた玉融通で検討を進めている。 同社では、クロールアルカリ事業のボーダレス化が進む中で、日本においても世界での常識となっている塩素、か性ソーダのペアトン、ECUでの収益による価格体系が求められるとして、事業再構築を一段と進めていくことになるとしている。 |