2000年06月19日 |
三菱ガス化学とDIC、関東地区でホルマリン設備を統廃合 |
来春三菱ガス化学・東京工場の設備停止 |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:大日本インキ化学工業、三菱ガス化学 |
三菱ガス化学と大日本インキ化学工業(DIC)は19日、ホルマリン事業の効率化を目指し、2001年3月末に三菱ガス化学の東京工場のホルマリン年産12万トン設備を停止し、両社の折半出資会社である日本ホルマリン工業の千葉工場へ全量シフトし、関東地区におけるホルマリン設備を統合・集約することを決定した、と発表した。 これにともない日本ホルマリン工業は、千葉工場で増設工事を実施し、2000年12月末までに生産能力を現在の年産5万4,000トンから、8万6,000トンに増強する。また同社は、美川工場(DIC美川工場内)の2万9,000トン設備についても2001年3月末に停止することを決定しており、DIC・美川工場のホルマリン消費分は三菱ガス化学・新潟工場から受給する体制に切り替える。 これらは三菱ガス化学とDIC両グループのホルマリン設備の集約化と稼働率の向上を実現、プラント運営や物流を効率化することにより、ホルマリン事業の収益改善を目指すものであるとしている。 ホルマリンの国内需要は、1990年の146万トンをピークに減少傾向にあり、1999年は125万トンまで減少した。用途別でもポリアセタール(POM)やMDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)などの需要の増加でカバーしてきたが、ユリア・メラミン樹脂向けはピーク時の11万3,000トンから7万3,000トンに減少している。今後は二次製品であるホルマリン誘導品の国際化が進み、各用途別の需要の減少がさらに進むと見られ、ホルマリンの内需は120万トン程度で推移すると予想されている。 三菱ガス化学グループとしては、ホルマリン事業を取り巻く厳しい環境下において、ホルマリン設備の全国的な集約による収益改善を図り、今後も積極的に生産受委託や業務提携などを進めていく方針。 |