2000年06月16日
POインフレフィルムの出荷、4月も低調
HDPE強化極薄フィルムも不振続く
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:日本ポリオレフィン、日本ポリオレフィンフィルム工業組合

 日本ポリオレフィンフィルム工業組合は16日、同組合加盟のポリオレフィン・インフレーションフィルムメーカーの4月の出荷実績をまとめた。それによると、インサイダー227社(ただし今年3月末現在の企業数)の総出荷数量は7万2,427トンで、前年同月を2.2%下回った。3カ月連続の前年割れである。
 原料樹脂別の実績は、LDPEフィルムが4万7,492トン(前年同月比98.6%)、HDPEフィルムが2万1,592トン(同97.1%)、IPPが3,343トン(同91.3%)となっている。
 この中では、LDPEフィルムの一般包装用品種が11ヶ月ぶりで前年同月を下回った(0.5%減)点と、IPPが一段と縮小している点が特に目を引く。LDPEの一般包装用の減少には、需要自体が低調なのに加えて転廃業するフィルムメーカーが一部現れたことなどが影響していると見られている。IPPの不振には、主力用途の一つである文具向け包装材の需要が文具業界の生産の海外移転によって縮小していることと、クリーニング業界全体の活動が低迷を続けていることが大きく作用しているようだ。
 また、HDPEの強化極薄フィルムも4.7%減と不調が続いている。これは、中国をはじめとしたアジア諸国からのレジ袋の輸入の拡大によるものと見てよさそう。
 ただし、ポリオレフィン・インフレーションフィルム全体の1~4月の出荷の累計は前年同期のほぼ横並び(0.6%減)となっている。

http://www.c-nt.co.jp/data/po/2000film.html">2000年ポリオレフィンフィルム出荷実績(表)