2000年06月12日
宇部興産、R/3導入で全社情報システムを再構築、業務改革推進
7月に予算・実績管理/購買業務システムを全社的に稼動
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:宇部興産

 宇部興産は12日、ドイツSAP社の統合業務パッケージソフトR/3による全社情報システムの再構築と、これをてこにした業務改革をすすめているが、7月には全社的に設備投資関連の予算・実績管理システムや購買業務システムを稼動させる、と発表した。
 機械・金属事業部門は、先行して購買・生産・販売などのシステムを稼動させているが、さらに業務改革を円滑に進めるため、4月から経営管理部長の岡田和彦専務を議長とした推進会議「RS21(Revolution in Business Systems for The 21・UBE)」を設置、全社的に取り組んでいる。この結果、7月には全社的に、設備投資関連の予算・実績管理システムや購買業務システムが稼動する見通し。
 同社は、これらの成果を踏まえ2002年度をめどに、化学系、樹脂系の生産・販売業務や、人事・会計業務などのシステムを順次稼動させる計画で、あわせてプラントの運転・稼動情報システムの高度化や構内物流の管理情報システムの構築にも着手し、激変する事業環境の変化に俊敏に対応できる企業体質への変革を図る。
 現行の業務システムは、個別最適型で、経営判断に必要なデータが散在しており、また「ヒト・モノ・カネ」の動きが一貫した業務プロセスの流れの中で見通せないなどの課題を抱えていた。業務システムを統合すると同時に業務改革を行うことで、情報の流れを良くするとともに、情報収集作業を大幅に削減、経営の意思決定スピードを速めることができると見ている。
 このほかビジネスプロセスの延長線上にあるグループ企業もシステムを連携させる計画で、総投資額として50~60億円を見込んでいる。