2000年06月08日
6月の中国向けアクリルアマイド輸出価格1,600ドルに
原料AN逼迫、油田向け需要好調に推移
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:三井化学、三菱化学、三菱レイヨン

 6月のアクリルアマイドの中国向け輸出価格は、5月比約100ドルアップのCFR・トン1,600ドルで決着した。
 中国のアクリルアマイド需要は、油田採掘用に好調な引き合いが続いており、原油価格の上昇もあって価格も年初の1,400ドル台から上昇が続いている。
 アクリルアマイドの輸出サプライヤーはパウダーグレードを持つ三菱化学、三井化学、サイテックの3社がメインとされている。その中で三菱化学が3月にAN(アクリロニトリル)の定修を実施したこともあり、2月にはアクリルアマイド設備を2週間休止、その後もANタイト感から輸出用パウダーグレードの減産を実施するなど、需給タイト感が続いている。
 一方、国内では三菱レイヨン、三井化学が値上げを打ち出しているが、三菱化学も原料高騰による採算悪化から値上げを行う方針を決めている。同社では前回の値上げは1,8000円レベルのナフサ価格に対応したものであるとして、現在の2万円越えの価格水準を考慮するとキロ10円前後での値上げ打ち出しになるとしている。