2000年06月05日
バターンPE、8月から商業生産を開始
年産25万トンのHDとL-L装置を稼動
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:住友商事

 フィリッピンのバターンポリエチレンは先週末に需要家多数を招いて同社のポリエチレン事業の概要を説明した。これは、この夏からスタートする予定にあるHDPEとL-LDPEの商業生産の計画概要を明らかにしたもの。
 それによると、現在同社はマリベラス地区の工業団地内に年産12万5,000トン能力のポリエチレンピラント2基を完成して試運転中という。採用技術はいずれもBPケミカル法。うち1基については、8月から商業生産に入ることにしている。当面の生産品種は、HDPEのフィルム用と中空成形用となる見込み。そしてもう1基は9月からの本格稼動を予定している。工業化品種は、同じくHDPEの射出成形用とL-LDPEのフィルム用グレードとなる見通し。
 いづれの系列も、当初予定のスケジュールに比べると大幅な遅れをきたしての本操業入りとなる。同社では、多くを国内で消化し、残りを中国やヨーロッパ地域に販売する考えのようだ。
 原料エチレンは、同社の株主4社のうちのペトロナス、BPケミカル、住友商事の3社がそれぞれ手当てしていく。
 この結果、フィリッピンにおけるポリエチレンの設備能力は、先発のJGサミット分を合わせて同45万トンとなった。