2000年05月30日
オーストラリア塩田が多雨で被害、ソーダ工業用塩に影響必至
ダンビアソルト社、フォースマジュール宣言
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:日本ソーダ工業会

 日本ソーダ工業会は30日、オーストラリア塩田の雨による現在までの被害の状況について発表した。
 現在、オーストラリアの塩田は日本のソーダ工業用塩の約半分を占める重要なソースとなっているが、今年は塩田のある西オーストラリア北部でサイクロンに見舞われるなど、雨により各塩田が被害を受けている。同地区では通常の年間300~400mm程度の降水量に対し1~3月は約400mmを記録、とくに3月に集中して多くの雨が降っている。
 被害内容は、塩田および積出港ともに設備の被害などはなかったが、蒸発池・結晶池のかん水濃度が薄まったため、減産が見込まれている。
 このため、ダンビアソルト社ではフォースマジュールを宣言、5~9月にかけて出荷量が減少する見通しであるとしている。他の塩田では影響は少ないものの、さらに多雨が続いた場合には、同様のことが起こり得るとする塩田会社もある。
 同工業会では、オーストラリアは重要なソースとして今後の動向を注視していくとしている。

<参考>
◇1999年暦年輸入実績
ダンビア塩田、マクレオド塩田 213万1千トン  64%
ボートヘッドランド塩田    103万9千トン  31%
シャークベイ塩田        16万9千トン   5%
合計             333万9千トン 100%

◇既存4塩田
ダンビア塩田、レイクマクレオド塩田(ダンビアソルト社)
ボートヘッドランド塩田(カーギルソルト社)
シャークベイ塩田(シャークベイソルトJV社)
◇開発中塩田
オンズロー塩田(オンズローソルト社)


http://www.c-nt.co.jp/cgi-bin/passFile.cgi?FILE=data/soda/cl target=top>ソーダ工業用原料塩の輸入推移