2000年05月29日 |
日本ゼオン、次世代ふっ素系化合物の開発と実用化でダブル受賞 |
日化協技術賞と化学・バイオつくば賞 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:日本ゼオン、日本化学工業協会 |
日本ゼオンは29日、通産省工業技術院物質工学工業技術研究所と共同開発したヘプタフルオロシクロペンタン(商品名ゼオノーラH)、オクタフルオロシクロペンテン(同ZFL-58)の2つの新規ふっ素系化合物の開発と実用化について、25日に日本化学工業協会から第32回日本化学工業協会技術賞を、また29日に化学・バイオつくば財団から第8回化学・バイオつくば賞を授与された、と発表した。 授賞理由は、地球環境問題を強く意識した研究を推進し、オゾン層を破壊する恐れがなく地球温暖化への影響が極めて小さいという、従来にはない地球環境にやさしい材料(溶剤と半導体製造用ドライエッチング剤)を開発、さらに工業的製造技術を開発するとともに、各工業分野における性能、有用性を明らかにして実用化まで結びつけた実績が高く評価されたもの。 ゼオローラZFL-58は、高集積度DRAM、システムLSI、ロジック、フラッシュメモリーなどの先端的半導体製造用ドライエッチング・ガスとして、エッチング装置大手の東京エレクトロン社から、同社の製造装置用戦略ガスとして推奨されている。さらに、日米韓台の大手DRAMメーカーからは、ダマシンプロセスなどの新製造プロセスに対する優れた適合性と64MB以降の微細加工時の優れた性能が認められ、10社以上のメーカーが採用を決定している。こんため今後の64MB以降の半導体製造におけるエッチング・ガスとして本命視されつつあり、現在各社が進めている新増設が完成した際には、需要の急速な拡大が期待されている。 またゼオノーラHは、米国環境保護庁から’98年・成層圏オゾン層保護賞を受賞している。同賞は、世界中を対象に成層圏オゾン層保護に貢献した者に授与されている。 |